車補修で使うサンドペーパーの番手と使い方|鈑金塗装DIYの研磨手順

鈑金塗装DIYをする上で、**仕上がりを一番左右する作業が「研磨(サンディング)」**です。

塗装の技術よりも、

実は 下地処理の出来で仕上がりの8割が決まる と言われています。

その中でも重要なのが サンドペーパーの使い方と番手選び です。

しかしDIYではこのような疑問を持つ方が多いです。

・どの番手を使えばいいのか分からない

・順番が分からない

・とりあえず手元にあるペーパーで削っている

この状態だと、

塗装が剥がれる

塗装後に浮き出る

表面がボコボコに

という失敗が起きやすくなります。

この記事では、鈑金塗装歴15年以上の現場経験をもとに、サンドペーパーの正しい使い方と番手の選び方を初心者向けに分かりやすく解説します。

目次

サンドペーパーの「番手」とは?

サンドペーパーには #80、#120、#240、#400 などの数字があります。

この数字を 番手(ばんて) と呼びます。

数字が小さいほど粗いペーパー

数字が大きいほど細かいペーパー

になります。


#80 → 非常に粗い

↓↓↓↓

#180 → 粗い

↓↓↓↓↓

#400 → やや粗い

↓↓↓↓↓

#800 → やや細かい

↓↓↓↓↓

#1500→細かい

↓↓↓↓↓

#3000→非常に細かい

↓↓↓↓

というイメージです。

粗いペーパーは削る力が強く、

細かいペーパーは表面を整える役割になります。


DIYでよく使用する番手はこちらです。

#180〜#240

→塗装剥離

→損傷箇所研磨

#180〜#400

→パテ成形

→下地作り

#600〜#800

→サフェーサー研磨

→塗装前の足付け

#1000〜#1500

→クリア塗装のみ時の足付け

#1500〜#3000

→塗装後のブツ取り

→塗装肌研磨

サンドペーパーと耐水ペーパーの違い

鈑金塗装DIYでよく出てくるのが

サンドペーパー

耐水ペーパー

です。

見た目は似ていますが、実は用途が少し違います。

この違いを理解しておかないと、

・ペーパーがすぐダメになる

・傷が深くなる

・綺麗に研磨できない

といったトラブルが起きやすくなります。

ここでは、それぞれの特徴を解説します。

・サンドペーパー(空研ぎ用)

サンドペーパーは

水を使わずに研磨するペーパーです。

一般的に

空研ぎ(からとぎ)

と呼ばれる作業で使用します。

特徴はこちらです。

・削る力が強い

・目詰まりしやすい

・作業スピードが速い

・塗装剥離やパテ研磨に向いている

そのため主に

・塗装剥がし

・パテの粗削り

・パテ成形

などの作業で使われます。

よく使う番手は

#80

#120

#180

#240

などです。

削る力が強い反面、

深い傷が入りやすい

という特徴があります。

そのため、次の工程では

より細かい番手で傷を整える必要があります。

*写真のように1500番以上の極細目のペーパーになると、逆に空研ぎが多くなります。

・耐水ペーパー(水研ぎ用)

耐水ペーパーは

水を使いながら研磨するペーパーです。

この作業は

水研ぎ

と呼ばれます。

耐水ペーパーの特徴はこちらです。

・研磨傷が浅い

・目詰まりしにくい

・綺麗に仕上がる

水を使うことで

・研磨カスを流す

・摩擦を減らす

・深い傷を防ぐ

という効果があります。

そのため主に

・サフェーサー研磨

・塗装前の足付け

・塗装後の磨き前研磨

などで使用します。

よく使う番手は

#400

#600

#800

#1000

#1500

などです。

*ドアパネル全面研磨とかになると、空研ぎペーパーと水研ぎペーパーでは、ペーパーの目詰まりに大きな違いが出てきます。

鈑金塗装DIYの基本サンディング手順

DIYではこの順番を覚えるだけで失敗が減ります。

① 塗装を剥がす

② パテを削る

③ サフェーサーを研磨

④ 塗装前の足付け

⑤ 塗装後の磨き

それぞれ解説します。

①塗装を剥がす時のサンドペーパー

塗装を剥がす場合は

#120〜#180

を使用します。

理由は、

古い塗膜を素早く削る必要があるからです。

ただし注意点があります。

粗いペーパーは

深い傷が入りやすい

という特徴があります。

そのため、

塗装剥離の後は必ず

#240程度で傷を整えます。


②パテを削る時のサンドペーパー

パテ研磨は 2段階 で行います。

まずは

#120〜#180

で形を作ります。

この作業は

面を作る作業になります。

次に

#240〜#400

で表面を整えます。

ここで丁寧に研磨しておくと

サフェーサー後の仕上がりがかなり良くなります。


③サフェーサー研磨の番手

サフェーサーを研磨する時は

#600〜#800

を使用します。

この工程の目的は

塗装前の下地を整えることです。

ここで注意するポイントは

削りすぎないこと

サフェーサーは

下地を整えるための塗料

なので、削りすぎると

パテや素地(鉄板等)が出てしまいます。


④塗装前の「足付け」

塗装前には必ず 足付け を行います。

足付けとは、

塗料の密着を良くするための細かい傷を付ける作業です。

この時に使う番手は

#600〜#800

です。

DIYでは

#800

を使うと失敗が少ないです。

*しかし#600これはベースカラーから塗装する際の足付けの番手で、もしクリア塗装のみの塗装の場合には#1500で足付けしてください。

クリア塗装のみの場合、#600で足付けするとペーパー目が残ってしまいます。


⑤塗装後の研磨(磨き前)

塗装後にゴミが付着したりやゆず肌になった場合は

#1500〜#2500

軽く研磨します。

その後

コンパウンドで磨くことで

鏡面に近い仕上がりになります。


サンドペーパー使用時の重要ポイント

ここを知らないとDIYは失敗します。

必ず「粗い番手 → 細かい番手」の順番で使う

逆は絶対にダメです。

理由は

粗い傷は細かいペーパーでしか消えないからです。

例えば

#80で削った傷は

#400では消えません。

必ず

#180

#240

#320

#400

#600

のように段階的に使います。


DIYでよくあるサンディングの失敗

初心者の方がよくやる失敗はこちらです。

① いきなり細かいペーパーを使う

→削れない

② 粗いペーパーのまま塗装

→塗装後に傷が浮き出る

③ 手で削る

→面が歪む

手だけで研磨すると

指の力が集中してしまい

パネルの面が波打つ原因になります。

可能であれば

サンディングブロック(当て板)

を使用すると

均一に研磨できるため

仕上がりが良くなります。

まとめ

鈑金塗装DIYで重要なのは

サンドペーパーの番手を正しく使うことです。

覚えておくべき基本はこちらです。

#120〜#180

→塗料剥がし

#180〜#320

→パテ研磨

#400〜#600

→プラサフ研磨

#800〜#1500

→塗装前足付け

#1500〜#2500

→磨き前研磨

この流れを守るだけで、

DIYの仕上がりは大きく変わります。

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