【完全版】鈑金塗装DIYの下地処理・足付け・サフェーサー完全ガイド
この記事では、鈑金塗装DIYで仕上がりを大きく左右する「下地処理・足付け・サフェーサー」について、作業順に分かりやすく解説します。
はじめに
鈑金塗装DIYで、仕上がりを大きく左右する作業が
下地処理
です。
塗装というと、どうしても
「どうやって綺麗に吹くか」
「クリアをどう艶々にするか」
に意識がいきがちです。
しかし実際には、塗装前の下地処理で
仕上がりの大部分が決まります。
下地処理が不十分だと、以下のような失敗につながります。
- 塗装が剥がれる
- 補修跡が浮き出る
- ペーパー目が出る
- パテ跡が見える
- 塗料が弾く
- プラサフの跡が残る
- 仕上がりがボコボコする
逆に言えば、
下地処理を正しく理解できれば、DIY塗装の仕上がりはかなり安定します。
この記事で解説する内容
- 下地処理の基本
- 足付けの意味
- 素材別の足付け方法
- 損傷箇所の研磨方法
- フェザーエッジの作り方
- パテ前の下地処理
- プラサフ前の準備
- プラサフ塗装までの流れ
【作業前の画像】
↓↓↓

【作業の流れ動画】
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この記事で分かること
この記事を読むことで、以下の内容が分かります。
- どこをどの番手で研磨すればいいか
- 足付け不足になる原因
- 削りすぎてはいけない場所
- 素材ごとの注意点
- プラサフが必要なケース
- プラサフ前にやるべき処理
- DIYでよくある失敗と対策
特に初心者の方は、いきなり塗装に入る前に、この記事の工程を一通り確認してから作業することをおすすめします。
下地処理とは?
下地処理とは、
塗装する前に塗装面を整える作業
のことです。
下地処理に含まれる作業
- 洗浄
- 脱脂
- 研磨
- 足付け
- 段差取り
- パテ処理
- プラサフ塗装
塗装は、下地の状態をかなり拾います。
- 表面に傷や段差が残っていれば、塗装後にそのまま見える
- 油分が残っていれば、塗料が弾く
- 足付けが足りなければ、塗装が剥がれる
つまり下地処理は、
塗装を綺麗に仕上げるための土台作り
です。
【下地処理の工程図】
↓↓↓

作業全体の流れ
まず、下地処理からサフェーサーまでの全体工程はこのようになります。
- 汚れ落とし
- 損傷箇所の確認
- 脱脂
- 損傷箇所の研磨
- フェザーエッジ作り
- 周辺の足付け
- マスキング
- 脱脂
- プラサフ塗装
- 乾燥
- プラサフ研磨
- 塗装工程へ
この順番を間違えると、仕上がりや密着に影響します。
【動画差し込み】
下地処理〜サフェーサーまでの全体工程解説
① 損傷箇所の確認
洗車後は、傷や凹みの状態を確認します。
確認するポイント
- 傷の深さ
- 塗装だけの傷か
- 素材まで出ているか
- 凹みがあるか
- ひび割れがあるか
- パテが必要か
- プラサフが必要か
ここで重要なのは、
見た目だけで判断しないこと
です。
浅く見える傷でも、実際に研磨すると深い場合があります。
逆に、白く見える傷でもクリア層だけの場合もあります。
最初の確認で判断を間違えると、必要のない場所まで削ってしまったり、逆に必要な下地処理が足りなくなることがあります。
【損傷画像】
↓↓↓↓

【損傷動画】
↓↓↓
② 損傷箇所の研磨
傷がある部分は、最初に損傷箇所を研磨します。
基本的には、
傷の深さに合わせて番手を選びます。
研磨番手の目安
- 浅い傷:320番〜600番
- 深い傷:180番〜320番
- パテを入れる傷:180番前後
- サフェーサー前の足付け:320番〜600番
- 塗装前の足付け:600番〜800番
深い傷がある場合、表面だけ軽く削っても傷が残ります。
傷の底まで確認しながら研磨することが重要です。
【180番で研磨した状態】
↓↓↓

【320番で整えた状態】
↓↓↓↓

[損傷箇所の研磨方法]
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③ フェザーエッジを作る
フェザーエッジとは、
塗膜の段差をなだらかにする作業
です。
傷の部分だけを削ると、塗膜に段差ができます。
この段差が残ったままサフェーサーや塗装をすると、後から補修跡が浮き出る原因になります。
フェザーエッジで意識すること
- 傷の中心をしっかり研磨する
- 周辺に向かってなだらかに削る
- 段差を指で触って確認する
- 急な段差を残さない
指で触って引っかかりがある場合は、
まだ段差が残っている状態です。
【フェザーエッジができていない状態】

【フェザーエッジができている状態】

【動画差し込み】
フェザーエッジの作り方
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④ パテが必要なケース
すべての傷にパテが必要なわけではありません。
パテが必要なケース
- 凹みがある
- 深い傷がある
- 素材がえぐれている
- 研磨しても段差が残る
逆に、浅い線傷やクリア層だけの傷なら、パテを使わずにサフェーサーや研磨だけで対応できることもあります。
今回は傷が浅いので、パテは無しで作業を進めます。
⑤ 足付けとは?
ここで改めて、足付けについて解説します。
足付けとは、
塗装面に細かい傷を入れて、塗料やサフェーサーの密着を良くする作業
です。
塗装面がツルツルのままだと、塗料が密着しづらくなります。
足付け不足になると、以下のような原因になります。
- 塗装が剥がれる
- クリアが剥がれる
- サフェーサーが密着しない
【悪い足付け】
↓↓↓

【悪い足付け・良い足付けの比較】
↓↓↓


【動画差し込み】
足付けとは何かを解説
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⑥ 素材別の足付け方法
素材によって、足付けの考え方は変わります。
ここはかなり重要です。
素材ごとに下地処理の考え方を変える必要があります。
純正塗装面の足付け
純正塗装面に塗装する場合は、基本的に
600番〜800番程度
がおすすめです。
600番〜800番がおすすめな理由
- 塗料が密着しやすい
- ペーパー目が残りにくい
- DIYでも扱いやすい
粗すぎる番手を使うと、塗装後にペーパー目が出ることがあります。
特に、
黒・濃色・メタリック・パール・キャンディーカラー
はペーパー目が目立ちやすいので注意が必要です。
【色を塗装する前の600番での足付け】
↓↓↓↓

【動画差し込み】
純正塗装面の足付け方法
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[クリアのみ塗装する際の足付け]
クリアだけを塗る部分は、
1500番前後
がおすすめです。
600番などで研磨してしまうと、傷が深くなりすぎて、クリアを塗ってもペーパー目が残る場合があります。
クリアのみの足付けで大切なこと
- 深い傷を入れない
- ツヤを軽く消す
- 均一に研磨する
- 角を削りすぎない
【クリア塗装の1500番の足付け】

【動画差し込み】
クリア塗装前の足付け方法
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未塗装樹脂パーツの足付け
未塗装樹脂パーツは、素材的に塗料の密着が悪いです。
そのため、通常の塗装よりも注意が必要です。
- 洗浄
- 脱脂
- 足付け
- 密着剤
- 塗装
ただし、未塗装樹脂専用の塗料を使う場合は、密着剤なしで使用できる商品もあります。
必ず使用する塗料の説明を確認してください。
*未塗装樹脂パーツは足付け作業をしても、素材自体が塗料の密着が悪いのであまり足付けの効果がありません。
なのでプライマーが必須となります!
【家庭用洗剤+スポンジ】
↓↓↓↓

【密着剤(プライマー)】
↓↓↓

【動画差し込み】
未塗装樹脂パーツの足付け方法
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鉄板が出た部分の下地処理
研磨して鉄板が出た場合は、錆に注意が必要です。
鉄板が出た場合は、必ずプラサフを塗装しましょう。
- しっかり脱脂する
- 早めにプラサフを入れる
- 必要に応じて防錆処理する
- 素手でベタベタ触らない
アルミパネルは基本的に錆びませんが、やる作業としては鉄板と同じです。
【鉄板が出た状態】
↓↓↓↓

【動画差し込み】
鉄板が出た時の下地処理
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バンパーなど樹脂パーツの注意点
研磨してバンパーの素地まで出てしまった場合には、
必ずプラサフ塗装
をしてください。
プラサフ塗装をしないと、以下の原因になります。
- 塗料が密着しない
- 素地が出ている部分が痩せる
- 塗料の段差が目立つ
【バンパー傷の研磨例】
研磨前

研磨後

【動画差し込み】
バンパー補修時の足付け方法
⑦ プラサフが必要なケース
プラサフは、必ず全ての補修で必要なわけではありません。
プラサフが必要になるケース
- パテを使った部分
- 深い傷がある部分
- 素材が出た部分
- ペーパー目を埋めたい部分
- 下地を均一にしたい部分
プラサフの役割
- 細かい傷を埋める
- パテ跡を隠す
- 下地を整える
- 塗装の密着を良くする
- 色ムラを防ぎやすくする
【画像差し込み】
サフェーサーが必要な補修箇所
⑧ プラサフ前の足付け
プラサフを塗る前にも足付けが必要です。
プラサフ前の番手は、
600番程度
が目安です。
パテの上や深い傷がある部分は、
180番 → 320番 → 600番
と番手を刻んで、ペーパー目を細かくしてください。
基本的にパテ研磨は180番からスタートします。
周辺の塗装面は600番程度で足付けすると良いです。
重要なのは、
プラサフを塗る範囲より少し広めに足付けすること
です。
足付けしていない場所にプラサフが乗ると、密着不良の原因になります。
【画像差し込み】
サフェーサー範囲より広めに足付けした状態
【動画差し込み】
サフェーサー前の足付け範囲の決め方
⑨ プラサフ前のマスキング
プラサフを塗る前に、周辺をマスキングします。
ここで注意したいのは、
マスキングの境目を補修箇所に近づけすぎないこと
です。
近すぎると、プラサフの段差が強く出やすくなります。
マスキングで意識すること
- プラサフ範囲より余裕を持つ
- 段差が出にくい位置にする
- プレスラインやパネル端を利用する
- 必要に応じてぼかしマスキングにする
【画像差し込み】
悪いマスキング例
【画像差し込み】
良いマスキング例
【動画差し込み】
サフェーサー前のマスキング方法
⑩ プラサフ前の脱脂
マスキング後、もう一度脱脂します。
ここで油分やホコリが残っていると、以下の原因になります。
- サフェーサーが弾く
- 密着不良になる
- ブツが出る
- 後から剥がれる
脱脂後は、
できるだけ素手で触らないようにしてください。
【動画差し込み】
サフェーサー前の最終脱脂
⑪ プラサフ塗装
プラサフは、
一気に厚塗りしないこと
が重要です。
- 1回目は軽く捨て吹き
- 2回目で全体を均一に
- 3回目〜5回目で膜厚をつける
最終的には、
5回〜6回程度で仕上げる
という流れです。
厚塗りしすぎると、以下の原因になります。
- 垂れる
- 乾燥が遅くなる
- 後から痩せる
- 研磨時に絡みやすい
【画像差し込み】
サフェーサー1回目
【画像差し込み】
サフェーサー2回目
【画像差し込み】
サフェーサー完成状態
【動画差し込み】
サフェーサーの吹き付け方法
⑫ プラサフ乾燥
プラサフを塗った後は、しっかり乾燥させます。
表面が乾いていても、中まで乾いていない場合があります。
乾燥不足のまま研磨すると、以下の原因になります。
- ペーパーに絡む
- 表面が荒れる
- 綺麗に研げない
- 後から痩せる
使用するプラサフの説明書に従って、
十分に乾燥させてください。
【画像差し込み】
乾燥中のサフェーサー
⑬ プラサフ研磨
プラサフが乾燥したら研磨します。
塗装前のプラサフ研磨は、基本的に
600番〜800番程度
がおすすめです。
プラサフ研磨の目的
- 表面を平らにする
- 表面の肌を整える
- ザラつきを取る
プラサフは表面を軽く研磨する程度で問題ありません。
削りすぎるとプラサフが削れて、下地が出てしまうので注意してください。
【画像差し込み】
研磨前のサフェーサー
【画像差し込み】
研磨後のサフェーサー
【動画差し込み】
サフェーサー研磨のやり方
⑭ プラサフ研磨後の確認
研磨後は、必ず表面を確認します。
確認するポイント
- 段差がないか
- 深い傷が残っていないか
- プラサフが削れすぎていないか
- ピンホールがないか
- パテ跡が見えていないか
- 指で触って違和感がないか
目で見るだけでなく、
手のひらで触ることが重要です。
手のひらで触って段差を感じる場合は、塗装後にも出る可能性があります。
【動画差し込み】
サフェーサー研磨後の確認方法
⑮ DIYでよくある失敗
足付け不足
ツヤが残っている状態で塗装すると、密着不良の原因になります。
【画像差し込み】
足付け不足の例
粗すぎるペーパーを使う
粗い番手の傷が残ると、塗装後にペーパー目が浮き出ます。
【画像差し込み】
ペーパー目が出た失敗例
フェザーエッジ不足
段差が残ると、補修跡が出ます。
【画像差し込み】
フェザーエッジ不足の失敗例
プラサフの塗りすぎ
厚塗りしすぎると、垂れや乾燥不良の原因になります。
【画像差し込み】
サフェーサー垂れの例
脱脂不足
油分が残ると、塗料やプラサフが弾きます。
【画像差し込み】
塗料弾きの例
KOIKE式|下地処理で意識していること
現場で特に意識しているのは、
塗る前に仕上がりを想像すること
です。
下地処理の時点で確認すること
- この段差は塗装後に出ないか
- このペーパー目は消えるか
- この範囲で足付けは足りているか
- サフェーサーを入れるべきか
- ここまで削って大丈夫か
DIYで失敗しやすいのは、作業そのものよりも
判断基準が分からないこと
です。
この記事では、単なる作業手順だけでなく、
「なぜその作業をするのか」「どこまでやればいいのか」
という考え方も大切にしてください。
【動画差し込み】
KOIKE式・下地処理で一番大事な考え方
まとめ
鈑金塗装DIYで綺麗に仕上げるためには、
塗装前の下地処理が非常に重要
です。
特に大切なこと
- 汚れを落とす
- 脱脂する
- 正しい番手で研磨する
- 足付けをしっかり行う
- フェザーエッジを作る
- 必要に応じてパテを使う
- サフェーサーで下地を整える
- 塗装前に表面を確認する
下地処理が綺麗にできていれば、その後の塗装もかなり安定します。
逆に、下地処理が雑だと、どれだけ塗装を頑張っても仕上がりに限界があります。
鈑金塗装DIYでは、
塗装よりも下地処理が大事
という意識を持つことが、失敗を減らす一番の近道です。
自分の車の場合、どこまで削ればいいか分からない方へ
車の傷や状態によって、必要な下地処理は変わります。
同じバンパー傷でも、状態によって作業は変わります。
- パテが必要な場合
- サフェーサーだけで良い場合
- 研磨だけで済む場合
- 塗装範囲を広げた方が良い場合
「自分の車の場合、どの工程で作業すればいいか分からない」
という方は、LINE個別相談をご利用ください。
写真を送っていただければ、状態を確認した上で、
必要な工程・使う番手・作業の流れ
をアドバイスします。
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